4年前まで図書館に勤務していました。
大学を卒業してから、
公共図書館、医学図書館、官庁の資料室、ビジネスライブラリーと
さまざまな図書館で勤務すること10年ちょっと。
その経験で得た結論は
図書館司書の資格に価値はない!
ということ。
大切なのは、図書館司書の資格の有無ではなくて、
図書館に来る人のニーズを満たしたい!
という情熱があるかどうか。
そう思うにいたった理由は
図書館に来る人よりもリサーチスキルの低いスタッフが多いから。
図書館司書は大学や講習で所定の科目の単位さえ取れれば、
誰でも資格をゲットできます。
他の国家資格のように試験があるわけでもなく、
勉強する内容も専門性が高いわけでもなく…。
今はネット社会なので、ネットでリサーチできない情報提供が
図書館には求められているはずなのですが、現状は
図書館司書の資格を持っているだけで、
本人が望まないのに図書館に配属された人、
他の部署で引き取り手のないリストラ人材。
こんな人たちがカウンターにいる図書館がまだまだ多い。
これからの時代、図書館で情報を求める人は
お金がかかってもニーズを満たしてくれる
会員制の図書館や
知りたいジャンルの専門図書館、
知識の豊富な店員さんのいる書店に流れるでしょう。
ただ単に本を読みたいだけだったら、
時間と交通費をかけて公共図書館に行かなくても、
電子書籍で間に合う時代もそう遠くない気がします。
私が図書館やライターの仕事をしてきたのは、
必要な人に必要な情報を届けたかったからでした。
必要な情報は自分で探すのが当たり前になりつつある昨今、
図書館に勤めるために図書館司書の資格を取って、
数少ない求人のチャンスをつかんで。
どれだけ努力して、時間とお金を費やしても、
図書館司書という仕事は
老後まで勤められる保証のない、
将来性のない仕事だと思っています。
今までのシステムや組織、運営方法では
図書館が利用者に還元できるサービスは薄く、
リピーターは減っていくでしょう。
費用対効果がなければ、予算は削られ、
人件費はカットされ、
まちの図書館が大型書庫になる可能性もゼロではありません。
私の孫の時代には
「図書館司書? なあにそれ?」
なんて、言われてしまうかも?
と、ほろ苦い気持ちで想像してしまっています。
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