異変に気づいたのは5、6年前のことだっと思う。
プライベートで何かを調べようとして、
ネットで検索していたときのことだった。
探しても、探しても、
以前、ライターの仕事で書いていたような
あきらかにリライトとわかる文章のサイトにしかたどりつけない。
図書館で調査の仕事の経験があり、
ちまたのひとよりネットでのリサーチに自信があった私には
とてもとても衝撃的な出来事だった。
知りたいこととはほど遠い、浅い知識で書かれていたそれらのサイトには
必ずと言ってよいほど、文中にリンクがついていた。
リンク先に飛ぶと、
判で押したように
ある会社のサイトやその会社のサービスを紹介するサイトに
たどりついてしまう。
今だから、それがアフィリエイトだとわかるのだけれど、
当時は
気味が悪い。
誰が何の悪意があってこんなことをするのだろう?
と、本気で思っていた。
その頃からだったと思う。
家族や親しい友人から、調べ物を頼まれるようになったのだ。
アフィリエイトを目的とした内容のないサイトの乱立で
検索しても、
本当にほしい情報にたどりつけない人が増えてきたのだ。
一応、プロのはしくれとして、ネットで検索するけれど、
ノイズ(=必要としない情報)があがってくることが多すぎて、
インターネットが普及した頃よりも
ほしい情報にたどりつくのに、時間がかかるようになってしまった。
あれから、年月が経った今、
同じように検索しても、内容の薄いサイトが
検索結果の1ページをしめるということはない。
それでも、調べる内容によっては
まだまだ薄い、お粗末な情報サイトばかり
検索結果にあがることもある。
一家に一台、パソコンがあって
高齢者でも自由にインターネットにアクセスできる世の中になったけれど、
あるはずのほしい情報に手が届かないのは
やはり意識の低いネットビジネスを展開している人たちのせいだと思うと、
本当に腹立たしい。
パソコンのスキルはあるのに、
情報弱者になっている人がどれだけいることか。
ネットに限らず、ビジネスをするからには
価値のある情報を提供すべきだ。
価値のない情報を提供して、
それで収入を得ようなんて
ふざけているとしか思えない。
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